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小林よしのり
2024.3.18 10:53日々の出来事

情熱と老化の相克

テレビで矢沢永吉の特集を見た。
74歳らしいが、圧倒的な歌唱力だ。
声も歌唱力も全く衰えていないが、それでも74歳だから
体力は減退しているのだろう。
全国ツアーをあと何回やれるか?
あと1回は絶対やりたいとか、自分の限界を考慮しながら、
歌に対する情熱の始末の付け方を考えている様子だ。

わしの心境に似ている。わしもあと何年生きられて、
何年元気でいられて、どこまでやれるのかを考え、
悔いのない表現活動をやっておこうと、焦っている。

西部邁が保守思想のまともな弟子すら育てられず、
孤独の中で自死を選ぶしかなくなった末路を見ると、
わしはせめて、真っ当な思想の種子だけは、門下生や
読者に撒いておこうと焦ってしまう。

いつかどこかで発芽して、この「戦後民主主義体制」を
瓦解させる者たちが現れるかもしれない。
その前に日本が滅んでしまわないかが不安なのだが。
希望を次世代に託して、個人的な表現活動の野望に邁進したい。

そのために読まねばならぬ本もいっぱいあるから、カンヅメ
して読み耽りたいのだが、外国からの観光客が多すぎて、
良いホテルは満室だらけか、宿泊費が高くなりすぎていて、
カンヅメもできない。
おのれ、観光客め、邪魔立てしやがって。
死ぬのは恐くないが、やり残しが多すぎて悔いが残るのは
悔しい。
完全燃焼で、真っ白になって死にたい。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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